悲しい顔で怒らないで
子どものころ
小学生のころも
中学生のころも
高校生のころもだろうか
怒るときに泣いてしまう
ぼくはそんな子どもだった
涙はこらえるのだけれど
それでも涙がこみあがってくる
大人になったいま
そんな子どもとふれあっている
怒りが抑えられなくて
チクチクと刻まれてしまった無数の傷から
溜まってしまった何かが溢れてくる
頭は回り
口も回り
本当の感情とは置き換わってしまった言葉が並ぶ
君はとても賢いから
それでも堪らずに手が出てしまう
そんなことしたくないのに
そんなに悲しい顔で怒らないでくれ
ポロポロと涙を流しながら怒らないでくれ
君は優しいやつなのに
ぼくが泣いてしまいそうだよ
涙が込み上げてくるよ
そんな辛そうにしないでくれ
ぼくは側にいるから