円やかに生きる ー谷保暮らしー

東京都のど真ん中国立市谷保地域にて、畑を耕して、地域に関わる暮らしを書き記すブログ。そのほか天真体道、身体、詩、関わることをツラツラと。

ボビー

黒くて黒くて
目がどこにあるかわからない
そんな君は

小さくて細っちくて
誰に似たのか神経質で
でも温かくて
お人形みたいで
いつも無理矢理抱っこして
いつもジタバタ嫌そうにして

身体も弱くて
誰に似たのか臆病者で
でも僕には威張って
おさんぽいくと
僕では満足しなくって
いつも座り込んだりして

そんな君も十一年も生きてきたのか
僕も二十五年生きてきたみたいだ
もうすぐ二十六年になる
五十九年も生きてきた人もいるようだ
まだまだ
もっともっと
生きてきた人もいて
八十五年も生きた人もいる
その人は終わりに向けて少しずつ準備をしてるようだ

多分だけど
全てはあっという間に過ぎていって
今とても感傷的なのも
ただ少しだけお酒が入っているだけで
目が覚めたら
何にも残っていないのかもしれないし
お別れがきても
それすら風に吹かれて
過ぎ去っていくのかもしれない

でもいま
君と話せたらなと思うこの気持ちは間違いなくて

君はいま幸せなのかい
いままで楽しかったかい
君は何を考えてるんだい
そんな風に
昔みたいに一緒に座布団の上で寄り添いながら話したい
白いものが混じった君と

早く歳をとりたいな
なんて思ってもいたけれど
少しずつ少しずつ
でも
とてもとても早く
近づいてくるお別れのことを
考えていなかったみたいだ

ああ
あの人はどこにいるだろうか
楽しくやっているだろうか
知らぬ間にいなくならないでほしい
また会いたいな

お別れは
辛く悲しいことかもしれないけれど
お別れを悲しめることはとてもすてきなことかもしれない

僕らはどれだけそんなお別れと出会うんだろう