暑さの中、草を刈っていると楽しそうな笑い声が聞こえてくる
ああ、知っている声
子どもの声
すうっと僕の中に入り込んでくる
虫の声、風の音、草が触れ合う音
そんな音も気持ちよいけれど
その瞬間の感情が素直に乗った笑い声はとても心地よい
「とうがらし!」
見つけると、そんな言葉がとんでくる
そう、僕にはいくつか呼び名がある
僕も知らない子から呼ばれることもある
「むっくん!」
一応、呼び直すところにも笑ってしまう
ただ答えるだけの短かな会話だけども
畑にいるときにこんな声が聞こえるのは有難い
子どもは日常の素敵さと僕の中にある愛情をいつだって教えてくれる